「慣れ」は諸刃の剣

看護師の仕事が激務だと言われているのは、純粋に体力的に辛いということや、労働時間が長い、日勤と夜勤があって生活サイクルが定まらないなどといったポイントがありますが、それ以外にも色々あります。


●看護師として強くなるために●

病院という場所には、健康な人はほとんどいない状態ですよね。人の死に直面することも多々あり、いくら全くの他人とはいえ、誰かが死ぬ場に居合わせることは、少なからずストレスを感じます。

看護師になりたての新人さんたちは、そういった時に悲しさや虚しさを「涙」に代えて、吐き出してしまうことも出来ますが、看護師歴が長くなるにつれてそれも出来なくなっていきます。管理人も、看護師歴5年目に、1年以上入院していた担当患者さんが亡くなり、思わず涙を流したこともありましたが、その時の師長さんに、「アンタ、何年目?」と怒られてしまったことがあります。
もちろん、家で泣く分には誰にも咎められないわけですが、1度ひっこめた涙が、なかなか戻ってこないことも多々ありました。
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看護師として、プロとして、強く働くためには、どんなに悲しいことにも耐える、慣れることが必須条件のような風潮ですが、それで心の方が壊れてしまっては意味がありません。(心が壊れてしまう前に、労働時間・休日・夜勤回数を重視した転職を検討しませんか?)
もちろんいつまでも新人のような振る舞いは出来ないというのもあります。自分の評価を守るという意味では「慣れ」も重要ですが、「慣れ」は諸刃の剣であることを忘れないでいただきたいのです。


●慣れ切ってしまうことの怖さ●

慣れるということは、少しだけ、鈍感になるということです(無意識的・意識的問わず)。
鈍感になって、完全に受け流してしまえるのなら良いのですが、受けるダメージは同じままで、ただ「今受けたダメージがどれくらいか分からなくなるだけ」というのが一番怖いのです。
慣れて、鈍感になっているからこそ「これくらい大したことじゃない」と認識して、でも実際に自分が受けたダメージは昔のままというのが、一番、人の心を壊してしまいます

08da088fca3f52d6a06d426b05c017b9_s ダメージを100受けて、「ああ、100も受けてしまった」と正しく認識していれば、自分でそれなりに早めにストレスを解消するよう動くと思うのですが、「これぐらいなら5か10くらいかな」と認識してしまうと、「まだ全然平気」だと思ってしまい、「あれ?なんかおかしいかも?あれ?」と思い始めた頃には、もう1万以上のダメージを受けていた…なんてことも。

仕事に慣れることと、痛みに慣れることは決してイコールではありません。
せっかくキツい看護学校を卒業し、立派な仕事に就いたのですから、長く働けるように、自分でもケアをこまめに行うように気を付けていきましょう!


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