看護師の正社員を残業ナシ・夜勤ナシで

とある病院の事だ。ことにはとてもフットワークの軽いナースがいる。日々行う処置、またはケアから看護計画という様に、何か分からない事があったら、この看護師に質問すれば、ちゃんとしたアドバイスを貰える。この方は急性期の一般病棟の脳外科、そして循環器科での勤務期間が長く、大変な状況で場数を踏んできたという事もあり、看護師の中でも一際優秀な存在だと言える。


●NO残業 NO夜勤で子育てを希望●

他のナースにとっては、彼女と自分のシフトが重なっていると、何かと好都合だろう。重症患者さんを対処する際も、何かとスムーズな流れで仕事がサクサク出来るので、ある別の看護師は、その彼女と同じチームに配属される場合、出来るだけペアを組む様にしている。あまりにも優秀過ぎた為に、どうしてこんなに普通の病院で仕事をしているんだろうと、不思議に思う同僚もいたそうだ。(おすすめの記事>>>>>あくまで看護師としてのキャリアアップを

それもその筈で、彼女には4歳と3歳の子供がいて、下の子が1歳を過ぎた頃に離婚してしまったらしい。子供が2人になった事で、職場に復帰する時期を遅らせるか悩んでいた時期であったが、伴侶がいなくなってしまった事で、まだとても小さい子供を自分一人で育てていかなくてはいけなくなってしまったのだ。

そこで彼女は、家族三人で住まわせて貰える寮があり、プラス残業と夜勤もナシで正職員として雇ってくれる病院を探したらしい。病院には24時間保育をしている託児所もある為、保育園では預かれない土日祝日も働く事が可能だ。今勤務している病院は、前の職場と比べると異なる点が多く、病院の経営方針であったり、色々戸惑いを覚え、疑問が湧く事も少なくなかったという話をしていた。


●シングルマザーとして葛藤しながらも子育てと仕事を両立●

そんな優秀な彼女は、自身が担っている仕事や病院の在り方を気にするより、出来る限り子供と多く過ごし、その子達との時間を大事に育んでいきたいから、ぐっと堪えて仕事をこなしているそうだ。子供の為、仕事は二の次、そう思う様にしていても、いつもプロの看護師として、親として、その間で揺れていると話していた。

正職員としての仕事が出来る彼女は、スタッフが欠ける土日に出勤となる事もしばしばある。心配なのが子供だが、そこは前述の通り院内に完備されている託児所に預け、子供達も月曜から金曜の平日は保育園に通い、土日の生活は院内の託児所、というのが通常だ。
こうなると家で団欒のひと時、という事はあまり無く、休みが明ければ保育園に向かう日常に戻るだけだ。彼女がどれだけ子供との時間を大切にしようと努力していても、子供から遊びに行こうとせがまれる度に切なくなるのだそうだ。そしてやっと休みになったかと思えば、子供の具合が悪くなって結局悪遊びに出掛ける話もおじゃんになって、どれだけ尽くしても子供達にはまだまだ負担を掛けてるのだと実感しているんだそうです。

そんな生活を送っていた彼女も、今となっては平日でも自分の仕事が休める様であれば、保育園を休ませ子供達と一緒に何処かへ出掛けて、遊ぶ事にしているのだそうだ。けれど、そういった生活は今後難しくなる。何故なら子供が小学校に進学すれば、簡単に休ませる事は出来ないからだ。だからと言って、毎度毎度土日を休みにするなんて到底無理だ。ましてや彼女は自身の仕事に責任を持っており、周りからも信頼されている為、そんな事は許されそうにも無いだろう。

今や離婚する人は珍しくない、ドラマでもテーマになる事がよくあるくらいだ。看護師の離婚率は、全体でも比較的高い方かもしれない。イコール、シングルマザーをしながら看護師をしている人も多い事が伺える。そのシングルマザーの看護師では、やむを得ず夜勤をしている方も少なくないだろう。こういった事情を抱えた看護師が多い事は、もはや他人事とは言っていられない。難しいのかもしれないが、看護師として働く母や、その子供の生活を犠牲にしない様、配慮が行き届いた病院が増える事が望ましい。